学長ブログ
2018.10.17
教育とは「正しいことを教え、実行させること」だと考える<素人考え>の人がいる。大人が正しいことを教えて、子どもが実行してくれるなら、教育はかなり簡単な仕事になる。「喧嘩はしてはいけない」「意地悪はしてはいけない」と教えることで、世の中の大半のトラブルは解決しそうである。問題は次のようなことにある。
子どもが勉強しようとしていた所に、親から「勉強しなさい」と言われると、途端にやる気が失せる。
子どもが親を手伝おうと思っていた所に、親から「お手伝いしたら」と言われると、途端にやる気を無くす。
親は思う。「私、何か間違ったこと言ってる?」
親は正しいことを教えているし、子ども自身もそうしようと思っていた「正しい結論」であるにもかかわらず、「正しい結論」を他人から言われた途端、やりたくなくなっている。
正しい結論にも、2種類ある。1つは<好きなやりたくなる>正しい結論、もう1つが<嫌いなやりたくない>正しい結論である。同じ結論でも、自分が見つけると<好き>になるが、人から言われるとムカつき<嫌い>になる。
子どもに勉強させたいときに「勉強しなさい」と言えば、やる気を無くす。ではどうしたら良いのか?
「どうしたいの?」「どうなりたいの?」「どうなると思う?」と考えさせ、相手に正しい結論を言わせるのである。(あっ、もしかして私「結論」を言ってる!?)
事ほどさように、結論を押しつけがちな私達である。気づかせる一手間が、教育の一手間である。一手間加えて、「正しい結論」を実行できる人に育てたい。
「10年後、どんな人になっているかな?」
「何に困ると思う?」
結論は気づかせるべし。
ただし、人から言われる「正しい結論」を受け入れられる謙虚さも育てなければならない。
- 2018.08.30
- 切り上げる力を身に付けよう
- 2018.07.02
- 日本の日なたで太陽になる
- 2018.06.22
- 与えたモノが返ってくる 〜返報性の原理〜
- 2018.03.27
- 私が20歳の時、知っておきたかったこと「失敗を隠すより、失敗から学べ。」
- 2018.03.16
- 自信はなくていい、でも情熱を傾けられるモノを見つけよう!
- 2017.10.16
- 建学の精神を受け継ぐ
- 2017.10.05
- 誘惑と自制
- 2017.08.04
- 放り投げたものは、拾わなければならない 〜人生はビスケット缶〜
- 2017.05.12
- 自分が幸せでない人は他人を幸せにできない
- 2017.04.03
- 笑顔の交流がある暮らし
- 2017.04.02
- やめられない、とまらない
- 2017.01.11
- 静粛の気遣い
- 2016.12.16
- 中庭が完成した
- 2016.11.11
- ステップを踏めば、咲かせられる花がある
- 2016.10.24
- 発見の楽しさに目覚めた個性が輝く教室を
- 2016.10.19
- 発見が勉強
- 2016.10.05
- 颯爽と自律へ 〜自分で学び、考え、行動する〜
- 2016.08.30
- 「小さな芽」から始まる物語
- 2016.08.04
- 幸運の女神に出会う一日一善