宮崎学園短期大学

学長ブログ

放り投げたものは、拾わなければならない 〜人生はビスケット缶〜

2017.08.04

 毎日暑い日が続きます。私なんかは一日が終わるとぐったりしています。
 疲れているとき、油断していると取り込まれるのが「だるい」「面倒」という気持ちです。この気持ちに取り込まれると、何もする気がなくなり、一日を無駄に過ごす事になりかねません。


 あの時、しておけばよかった

 そこで、「だるい」「面倒」の気持ちに負けてしまい、「あの時、しておけばよかった」と後悔している事を思い起こしてみましょう。
 私は小学校の時、親にせがんでグローブを買ってもらいました。そして近所の子どもたちとキャッチボールをするようになりました。みんな上手で、自分だけが転がるボールの追いかけっこに終始しなければなりませんでした。自分に嫌気がさし、面倒になり、誘われても断るようになりました。当時子どもたちの遊びの中心は野球でしたから、遊びの群れから遠ざかり、やがて球技全般が嫌いになったことを覚えています。
 中学校に入って剣道部に入りました。暑い日も寒い日も毎日練習したのですが、2年になるとき転校し、転校した先に剣道部はなく、また新たな運動部へ参加するのは面倒に思い、運動部への参加は終わってしまいました。それ以来、体を動かす事が面倒になり、運動オンチになり、どんどん太っていきました。
  高校に入ってからは勉強自体が面倒くさくなっていきました。授業中も先生の話しを聞かなくなりました。覚えることが一杯あった日本史や世界史の知識が全くなく、色々な本を読んでも、歴史が分からず、本を読まないようになっていきました。

  今思えば、高校卒業までにやり残したことは、それで済む訳でなく、その後の人生で長い期間かけながら、取り戻していく事になりました。放り投げても、結局は拾わなければならないのです。みなさんは、「あの時、しておけばよかったこと」何が頭に浮かびますか。


 あの時、しておいて良かった

 「あの時、しておいて良かった」こともあるはずです。面倒だったけど、頑張った。そのおかげで今助かっているということです。すぐには気づきにくいかもしれませんが、今できることは、どこかで自分が頑張ったお陰なのです。
 私は大学に入って、語学をコツコツ勉強するのが面倒で1年の時は英語もドイツ語も単位を落としてしまいました。2年になって再履修をすることになりました。その時、逃げても逃げられないと諦めて、コツコツ勉強するようにしました。勉強すれば、勉強に応じて語学は上達していきます。やりがいを感じました。ドイツ語もフランス語も勉強し、少しは話せるようになり、その後1人で海外旅行した時に、現地の人と現地の言葉で交流できる充実感を体験できました。
 30歳の時、結婚して子どもが生まれたのを機に、若い頃から吸っていたタバコを止めました。喫煙習慣は薬物依存、ニコチン中毒ですから、止めるのは大変です。それを止めることができたのは「やればできる」自信になりました。おかげで今の健康やお金の節約になったのは間違いないでしょう。
 40歳の時、それまでの読書は仕事に必要なところだけのつまみ食いがほとんどでした。意を決して、夏休みに本1冊を初めから最後まで読んで見ようと決めました。ジョギングやマラソンのように、毎日読み続ける事に挑戦しました。そうして1冊読み終えた時の征服感・達成感は、今まで味わったことのない体験でした。次への挑戦意欲もわき、本を読む事への面倒・苦手意識はなくなりました。そして片道10キロの自転車通勤や文章作成、イタリア語に挑戦していきました。おかげでじっくり考える習慣が身につき、運動も好きになっていきました。
 50歳の時、ダイエットに挑戦しました。95キロくらいあり、健康診断では毎年「20キロの減量が必要」と書かれていましたが、出来るわけがないと思い続けていました。 しかし、その時は目標を変えたのです。夏休みにマイナス3キロを目標にしたのです。マイナス3キロなら、頑張ればできそうに思えたのです。そして、やればできたのです。さらに8月に続いて9月10月11月毎月3キロ痩せていきました。結局半年で20キロの減量を実現できたのです。大切なのは、やってみたい、やればできそうで、続けられる目標を立てることでした。


 これからできるようになりたい

 みなさんも「これからできるようになりたい」ことをどうぞ欲張って考えてください。そしてそこから「やればできそうな、続けられる、最初の目標」を考えるのです。大切なのはやればできるレベル、続けられる頻度と期間です。そして達成結果を見て、次の目標へ繋げていくことです。


  やればできそうな続けられる最初の目標

 例えば読書なら、新聞のコラムから始めるのが手頃かもしれません。新聞を取っていないなら、読売新聞のコラム「編集手帳」が中公新書で1冊になっていますから、それを読むことをお勧めします。書いているのは、竹内政明という当代きっての名文家です。たった500字余りのコラムで人を瞬時に涙させます。こういう文章は書き写して勉強するのがいいのかもしれません。

 みなさんはいずれ社会に羽ばたき、人の役に立つことを仕事としていきます。人の役に立てることは生きがいになります。そのために自分がしなければいけないこと、できなければいけないことをしっかり視野に入れてください。
 「自分にいいこと」始めましょう。「他人に役立つこと」始めましょう。


 「人生はビスケット缶」(上阪徹『成功者3000人の言葉』飛鳥新社)

 「人生はビスケット缶」という話があります。ビスケット缶には、甘いクリームが付いたビスケットやジャムが付いたビスケットの他に、味のしないビスケットや、固くて苦いビスケットも入っています。このビスケットが人生だそうです。神様はすべて人に同じビスケット缶を与えているそうです。甘いのから食べてもいいし。美味しくないのから食べてもいい。全部食べ終えたときに人生が終わります。
 みなさんは甘いのから食べますか?若い内に甘いビスケットを食べてしまうと、年とってから美味しくない、固くて苦いビスケットばかりが残ることになります。
 固くて苦いビスケットも、良く噛んで食べると美味しく感じるそうです。


 始めよう

 面倒と思って、避けている挑戦。この夏、自分の壁を破る挑戦始めて見ませんか? 「やればできる」の自信をつけてほしいと願っています。

 

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