宮崎学園短期大学

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新聞を読もう

2016.06.06

 新聞を読む人の数が減っているらしい。

 博報堂の調べたメディア別接触時間は、テレビが一番長く(一日あたり・週平均)153分、ついで携帯・スマホが80分、パソコンが68分、ラジオが29分、新聞が20分、タブレットが21分、雑誌が13分となる。新聞接触時間は年を追う毎に減り、携帯・スマホが急成長だ。

 本学現代ビジネス科の研究(昨年度統計グラフコンクール県知事賞)では、本学学生のLINEの所要時間(1日)では「5時間以上」が81人と一番多い。

 テレビは視聴率が広告収入の鍵だ。視聴者が見たい番組を届ける。つまり分かりやすく面白くなければならない。パソコンやタブレットの繋がるインターネットは個人が知りたい情報を探すとき便利だ。瞬時に関係情報源をリストアップしてくれる。アマゾンにいたってはこれまでの閲覧履歴や購入履歴から、おすすめ商品をリストアップしてくれる。それぞれ便利この上ないが、デメリットは何か。

 異質なものと出会う世界の減少である。世界は広い。その中から分かりやすく面白い事だけが選りすぐられて送られてくる。自分の興味・関心にあう情報だけが選ばれてくる。無駄がなくていいようだが、自分にとって異質な、自分の世界を広げる事実・考え方と出会う可能性は少なくなる。

 私たちが生きている世界には、様々な事実・考え方があり、正解のない中で判断を迫られる。「多くの人のあとについて行けば安心」の保障はない。日本的集団主義の中で異を唱えられず、大勢で間違った方向を進んでしまうことは昔の話しではない。今も大手の一流企業で起こっていることだ。

 そもそも人間は、その有限性からすべてを正しく知ることはできない。そして自分の認知を安定化させようとする傾向があり、自分に不都合な事実、考え方には目を閉ざす傾向がある。

 こうした自然的傾向が暴走するのを防ぐ仕組みが民主主義であり、教養のある国民による議論の文化である。

 そして国民に様々な事実、考え方を知らせるのが報道の役割である。

 新聞には異質なものと出会えるチャンスがある。興味ある記事だけでなく、そこにある様々な記事に目を通すことで、自分の世界が開かれていくのである。その出会いから新たな探求が始まることもある。こぢんまりとした世界に閉じこもりさび付かないように、新聞を読む習慣を身に付けさせたい。

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